Windows 11のSmart App Controlの設定変更にクリーンインストールが必要だった——そんな不満を抱えていたユーザーに朗報だ。2026年3月27日にMicrosoftがリリースしたプレビュー累積更新プログラム KB5079391 により、この制約がついに解消された。
KB5079391とは何か?
KB5079391は、Windows 11 24H2・25H2 を対象としたオプションの非セキュリティ更新プログラム(マンスリープレビュー)だ。毎月末に配信されるこのプレビュー更新は、翌月の Patch Tuesday で正式展開される機能・修正のテスト版として位置づけられている。セキュリティパッチは含まれないため、インストールは任意となる。
ビルド番号は以下の通り:
- Windows 11 25H2 → ビルド
26200.8116 - Windows 11 24H2 → ビルド
26100.8116
Smart App Control:クリーンインストール不要でON/OFF切り替えが可能に
今回の最大のポイントは Smart App Control(SAC) の改善だ。これまでSACの有効・無効を切り替えるにはOSの再インストールが必要だったが、今後は以下の手順だけで変更できる。
設定 > Windows セキュリティ > アプリとブラウザーのコントロール
> Smart App Control の設定
SACはMicrosoftが署名・信頼していない未知のアプリの実行をブロックするセキュリティ機能で、特にマルウェア対策として有効だ。ただし、独自ビルドのツールや開発環境では誤検知が起きやすく、これまでは「一度オフにしたら戻せない」という運用上の課題があった。今回の変更により、検証環境と本番環境で柔軟に切り替えられるようになった点は開発者にとっても大きい。
ディスプレイ・その他の改善点
KB5079391には29項目の変更が含まれており、主要なものを整理すると:
ディスプレイ関連
- 1000Hz超のリフレッシュレートを報告するモニターへの対応
- ネイティブUSB4モニター接続のサポート改善
- HDR信頼性の向上
パフォーマンス・安定性
- ARM64デバイスでx64アプリをWindows Recovery Environment(Windows RE)上で実行した際の安定性改善
設定 > システム > 詳細設定から必須更新プログラムをダウンロードする際の信頼性向上
Windows Hello
- 一部デバイスでの指紋認証の信頼性改善
設定 > アカウント > 他のユーザーのダイアログがモダンデザイン+ダークモード対応に刷新
インストール方法
オプション更新のため、通常は自動インストールされない。以下いずれかの方法で適用できる。
- Windows Update経由:
設定 > Windows Update > 更新プログラムのチェック→ 「ダウンロードしてインストール」リンクをクリック - Microsoft Update Catalogから手動でダウンロード
「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを取得する」オプションを有効にしている場合は自動インストールされる。
まとめ・所感
Smart App ControlのON/OFF切り替えがクリーンインストール不要になったのは、地味ながら実務上インパクトが大きい改善だ。セキュリティポリシーを厳格に運用したい企業環境と、開発中に柔軟さが必要な個人環境の両方で恩恵を受けられる。1000Hz超のリフレッシュレート対応も、ゲーミングモニター市場の進化を受けた現実的な対応といえる。4月のPatch Tuesdayで正式展開される前に、検証環境で試しておく価値は十分ある。